「拘禁刑ってなに?」
「懲役刑や禁錮刑とどう違うの?」
「なんで今さら制度変えたの?」
うむ…ごもっとも。
僕も最初はよくわかんなくて、
なので調べてみました。
SNSとかではいろいろ言われてるけど
「ま、考えてみりゃ納得だよな」
て結論になりました。
てことで、この記事にギュッとまとめたので、どぞ。
拘禁刑(こうきんけい)とは
2025年6月1日からスタートした
新しいタイプの刑罰。
いままで日本には
- 懲役刑(ちょうえきけい):刑務作業が義務
- 禁錮刑(きんこけい):作業義務なし、あるいは希望制
この2つの刑罰方式がありました。
これらを1つにまとめたのが『拘禁刑』です。

ややこしいスマホの料金プランを定額制に1本化、的な話ね
なぜ新しくなったか
これまでのルールでは、
- 懲役刑:刑務作業をやるのが義務
- 禁錮刑:作業はやらなくてもいい(希望すればできる)
ていう違いがありました。
でも現実、
何もしない時間が精神的に苦痛…なので、
なんと8割以上の禁錮刑受刑者が
刑務作業の”請願(せいがん)”をして
けっこう作業してた、て側面があった。



禁錮刑受刑者だって1人の人間よ
だったら一本化して
もっと柔軟に対応できるようにしよう。
そんなきっかけで生まれたのが拘禁刑です。
拘禁刑のポイント
受刑者には
作業・教育・治療など、
いろんな活動への参加が求められます。
これは従来型の
”ただ働かせる”て話じゃなくて
矯正処遇の一環です。
たとえば、
- 読み書きの勉強
- 薬物・ギャンブル依存の治療
- 学力・就職支援
- 対人スキル向上
その人の状態や課題に合わせて柔軟に選べます。
ただ刑を受けさせるだけじゃなくて、
一般社会に戻ったあと
再犯しないように
ちゃんと支援していこうという考え方に
変わってきてるんですね。
何がどう変わるの?
端的に言うと、
刑務作業をする・しないで
分けるんじゃなくて、
ひとりひとりの受刑者に合わせて
必要なサポートを
提供していくスタイルに変わります。
読み書きが苦手な人には勉強。
薬物の問題がある人には治療。
働く力が足りない人には職業訓練。



受刑も”オーダーメイド”になるのね
拘禁刑のいいところ・これからの課題
受刑者に合った支援ができる
社会復帰をちゃんと見据えた教育や訓練ができる
現実に合った制度に近づける
→受刑にさらなる”意味”を持たせることができる
一人ひとりに対応するには、人手や専門的なスキルが必要
現場のスタッフにも新しい知識や研修が求められる
社会全体がこの新しい仕組みをちゃんと理解して、受け入れていくことも大事
→まだしばらくは議論が交わされそう
犯罪者も多様性の時代
多様性って、
僕らの間では当たり前の価値観。
で、これは犯罪者も同じ。
たとえば、手足のない人に
「みんなと同じ処罰を受けなさい」
て言ったところで
そもそも無理があるじゃないすか。
じゃあ最初から
「この人にはこの処遇が合ってるよね」
ていう思考。
ムダを省く流れになるのは当然かな、と。
世間では大波乱だが…
Twitterなんか見てても、いろんな声があります。
「これじゃ甘すぎる。刑罰の意味なくなるでしょ」
「被害者の気持ちを無視してない?なんで加害者ばっかりケアされるの」
「どうせまた形だけで終わる。税金のムダ遣い」
確かにわかります。
でも、
僕らがこうして
スマホ片手にのんびり暮らしてる間にも、
社会の常識って
じわじわと塗り替えられてるんですよ。
女性の髪型に
”ハンサム”ショートなんて名前が付く時代。
もしかしたらそのうち、
リモートワークならぬ
”リモート受刑”が始まるかもしれない。
電子チップで行動制限して
AIが監視・指導する時代がくるかもしれない。
昨日までの正しさが、今日には古くなってる。
そんなスピードで社会って変わってるんですよね。
『今の自分の常識で判断すること』
これ自体が危うくなってきてる流れ、
ひしひしと感じます。