↑この記事書いてる時に思い出した話があります。
「1億貯めたら仕事辞める」貯金大好きな僕の後輩の失敗談
僕の後輩に”貯金大好き小金持ち”がいます。
「1億貯めたら会社辞めるッス!」これが彼の口癖です。
彼は僕と同じ田舎出身で、民間の製造工場に高卒入社しました。
大手ではないですがきちんとしたホワイト体質。
企業の立ちふるまいがグレーだった時代から、残業や休日出勤は全額出してくれたし、資格取ればまとまった手当も付けてくれます。
彼は収入を上げるためならなんでもやるので、残業・休日出勤フル出席。
役職手当を得るために、残業した後に家でフォークリフトの免許を取る勉強をしたり、現場システムの欠陥を改善して業績向上に貢献したり。
新人教育担当を買って出て、慣れないパソコン作業に苦悩しながら現場作業マニュアルを読みやすく作り替えたり。
悩んでいる新人をケアするために気晴らしに付き合って、遊び代を全額奢ってあげたり。
今も変わらずイケイケドンドンで、それはもうムチャムチャ頑張ってます。
入社1年半時点で主任の地位を獲得、今じゃ同年代の倍は稼いでます。
彼は大好きな趣味を捨てました。
学生時代からガンダムのプラモデル作りが大好き。
メルカリで高く売れそうなクオリティでジオラマを作れちゃうスキルがあります。
はんだごてでわざとプラモの足を溶かして戦闘シーンを描いたり、色を付けたレジンを固めて削ってモビルスーツのビームを再現したり。
マジでめっちゃ上手だったんですけど、社会人になってから仕事が忙しすぎてまったく手を付けられていません。
年1くらいで彼の部屋に遊びに行くんですが、映画の1コマを切り抜いたような精巧な模型が棚の上でホコリまみれになっています。
一度も開けていないプラモの箱が下手のすみっこに乱雑に積まれていて、乾いた洗濯物置き場と化していました。
(これでいいのか…?)と僕は思うのです。
年老いてから1億もらっても意味ない
彼は現時点で25歳、定年まで40年間あるとします。
生きているうちに1億円貯めるには
1億円÷40年=年間250万円
250万円÷12ヶ月=毎月208333円
大卒の初任給程度のお金を銀行口座に収める計算になります。
彼の会社にはボーナスがありませんが今の収入なら、かなり厳しいけど無理ではない数字。
毎日もやしと白米だけ食べたり、長期休みにアルバイトをしたりすればどうにかまかなえるでしょう。
ではここから可能性の話ですが
- 過労で倒れる
- 作業中に不慮の事故に遭う
- 不摂生のせいで病気になる
- ストレスで退職を余儀なくされる
- 業績悪化による給料カット
仕事で疲弊している人間の体、死ぬまで何も起こらない保証は?
社会情勢がひっくり返らないうちに逃げ延びられる根拠は?
疑問でしかありません。
1億円が手に入るのはヨボヨボになった65歳での話で、パーッと使うとか投資に回して増やして…とか、チャンスを全て逃した後にしかお金持ちになれないのです。
生活習慣ガタガタの現代人、65歳まで健康でいられる保証なんてどこにもありません。
ひょっとしたら40、50代で大病を患って強制退職→死ぬまで管だらけの入院生活を強いられるかもしれません。
やりたいことを後回しに生きてきた後悔、使い切れない貯金だけが残るんですよ。
健康なうちはお金がない、老いぼれてからじゃないと幸せが巡ってこない…なんて世知辛い。
実際、プラモできないストレスが年々膨れ上がってきているようで。
「仕事頑張れば幸せになれると思ったけど、世の中そんなに甘くないッスねw」と乾いた笑い。
そういえば昔より明らかに笑顔が減りました。
本当にやりたいことを捨ててお金を選んだ結果、銀行口座の額面ばかりが増えていって、人生の充実度を失いました。
小金持ちだけど、人生貧乏。
いつも僕を駅まで迎えに来てくれる彼、駅前のファミレスの看板をじっと見つめていて「たまにはいいもん食おうや」と誘っても「我慢できなくなるから大丈夫!さ、スーパー行きましょ!」と早足に。
(家でワイワイしながら食う焼肉も鍋ももちろん美味いんだけどね)
貯金すればするほど貧乏になる理由
貯金額を上げると年収が減る
これは算数の話なのですが、貯金すればするほど年収が下がります。
例えば年収500万円(手取り約386万円)の人が1年間で100万円貯金しようとすると
年収500万円-年間貯金額100万円=年収400万円
年収400万円(手取り約313万円)に下がります。
手取り313万円(月収約26万円)で年間100万円貯金するためには
年間貯金額100万円÷12ヶ月=毎月貯金額83000円
月収約26万円-毎月貯金額83000円=月収約177000円
月収手取り17万7000円に下がります。
貯金すればするほど、いま自分のために使っていいお金がどんどん減っていきます。
なのに、会社→自分に支払われる給与額は500万円のまま。
貯金のために引かれるお金+相対的に上がった分の税金=実際の使えるお金
年収400万円の生活レベルなのに、貯金する分に合わせて年収500万円計算で税金が取られます。
貯金VS節約という不毛なバトル
貯金を優先すると、節約と我慢の人生を送ることになります。
息抜きの外食の回数を減らしたり、買い物や旅行の頻度を減らして家に引きこもったりっていう必要が出てきます。
「何かあった時のため」とはよく言われますし気持ちは分かります。
が、自分の人生に限って、死ぬまで何も起こらない、なんて普通にありえます。
貯めるだけ貯めて使えないまま死んでしまうかもしれない、お金ではなく”保険”のために毎日働くことになります。
貯めたお金は増えない
貯金したお金は増えません。
ほとんどの人が銀行口座にお金を貯めるでしょう。
もうずいぶんと昔から銀行の金利は0.002%。
貯金した100万円が200万円に増えるまでに36000(さんまんろくせん)年かかります。
もし36000年後に生きていれば、100万円を残してもう片方の100万円で海外旅行にでも行けますね。
…そんなん不可能でしょって話でして。
ってか36000年頑張ってたった100万円のお駄賃かよ!少なっ!
相変わらず景気は悪くなっていく一方なので、0.002%から下がる可能性は十分にありますが、上がっていくビジョンって見えません。
個人的には、精神衛生環境を整えたほうがよっぽど不測の事態の予防になると思っているので、”貯金で安心を買う”ってあまりにも分が悪いなぁと感じます。
資産作りに投資を
貯金に回せるお金の余裕があるなら、資産作りに投資すればもっと簡単にお金持ちになれます。
そもそも月額1万円くらいしかかからないので、まばたきしてる間に豊かになっちゃってます。
例えば僕なんかだと、ネットビジネス開始初年度、31日目に12400円の初報酬(不労所得)、最初の半年で収入がサラリーマン時代の3倍になりました。
好きなことを我慢なんかしないで、働く時間なんか増やさないで、まずはガッと一気に増やして、どうしても余った分を貯金に回せばちっとも苦しくありません。
たくさん貯金して通帳眺めてホクホクしてる暇があるなら、自分の力でお金を稼ぐ知識に投資していったほうがよっぽどコスパいいです。