思考なんて現実化しねーよ
ってのが僕の意見。
実体験と踏まえてお話します。
「思考は現実化する」という言葉への疑問
「思考は現実化する」て言葉、
聞いたことがあると思います。
ナポレオン・ヒルの
「思考は現実化する」という
本のタイトルにもありますね。
一見シンプル。
それでいて、耳障りもいい。
「願いは叶う!」
ってみんな大好きですよね。
Netflixにある邦画、
そういうサクセスストーリーばっかり。
じゃあ目標決めて信念キメて
努力しまくればうまくいくか?
…そうは問屋が卸さない。
願うだけじゃ何も変わらない
そもそも論、
ただひたすらに思考するだけで
欲しい未来が手に入るんなら、
世の中もっと、
幸せな人で満たされてるハズ。
でも現実は?
- 努力しても報われない
- 信念が強くても叶わない
- 継続努力しても実らない
世の中こんなことばっかじゃないですか?
- 勉強がんばったのに就職先が中小
- 「脱サラする!」稼げなくてサラリーマン続き
- ダイエットしてもしても体重減らない
腑に落ちませんね~
「思考」だけで現実が動くなら苦労しない
人間にとって大変耳障りのいい、
「思考は現実化する」
って言葉が大好きな僕らからしたら、
「思っていればいつか夢が叶う」
みたいなのがしっくりくるかもしれません。
でも僕はたびたび思うんです。
「成功したいなら行動しろ」
こっちの言葉もあるよな?と。
むしろこっちのが多いよな?と。
もし本当に思考”だけ”で現実が動くんなら、
そもそも行動っていらないはずですよね?
じゃあなんで世の中の成功者は
「行動しろ」
「とにかく行動しろ」
「すべからく行動しろ」
と口酸っぱく言うんじゃろか?
たとえば「金持ちになりてぇ!」って
壁の前で毎日唱えたとしても、
それだけで銀行口座の額面が
勝手に膨らんでいくことは…
ないわなw
ちちんぷいぷいの世界じゃあるまいし。
思考+行動であり、思考<行動
現実的には、
- 新しい仕事を見つける
- 投資する
- 起業する
ていうプロセスがどうしても必要。
どれだけ思考をポジティブにしても、
物理的に“やること”が伴わないと、
なかなかその夢には
近づけないわけです。
「思考」と「現実」を
唯一、つなぐものがあるとすれば、
それは具体的な『行動』にほかなりません。
頭の中で「こうなりたい!」と
ビジョンを思い描くことは
もちろん大事かもしれません。
でもそれだけで満足してしまうと、
夢は頭の中だけで
完結してしまうかもしれない。
世界中を旅しながら
銀行口座の額面が勝手に増えてく生活。
ブランド物を買い漁っても
貯金がまったく減らない生活。
好きな人と好きなものを食べて
安定が約束された将来に
ビールジョッキを空高くかかげる生活。
「欲しいぞ!」
「絶対なるぞ!」
「来るまで待つぞ!」
だけじゃ、絶対にそういうのは手に入らない。
大切なのは、
その思考から一歩外に出て、
実際に手を動かしてみること。
思考が道しるべだとしたら、
行動はその道を
実際に歩き始めることなんですね。
「思考は現実化する」て言葉に惹かれて、
つい”考える”ばかりに力を入れてしまうけど、
実際にはそんなの
「動き出す」ためのトリガーに過ぎない。
だし、
最終的に”動き出す”を選択できなければ
それは思考してないのと同じ。
一生結果出ないんだもん。
なので結局、
「行動せよ」
に軍配が上がります。
叔母がガンで死んだ時のおばあちゃんの反応
「あんなにお祈りしたのに…」
おばさんが亡くなった時の
おばあちゃんの言葉です。
(おばさん、おばあちゃん…
ややこしいけど誤字のないよう続けます)
日本には『願掛け』って文化があります。
10年以上前に亡くなったんですけど、
おばさんがガンでして。
対症療法だけ続けてたんですね。
おばさん、割り切るタイプの
人だったってのもあるし、
夫と、まだ中学生の息子との
時間のほうが大切でした。
美容師だった僕に
「ウィッグ切ってよ」
まだまだ生きる気満々でした。
でも、願いは叶わなかった。
おばあちゃんにとって、おばさんは、娘。
そりゃ自分より先に逝くなんて
とんでもない仕打ちです。
だからおばあちゃんは
神社に足繁く通いました。
お賽銭たくさん投げたり
お守りたくさん買ってきたり
その辺歩いてる神主さんにすがってみたり…
おばさんの病状が悪化すればするほど、
おばあちゃんも
精神的におかしくなってきて、
ついにはご飯を
食べられなくなっちゃいました。
おばあちゃんまで
具合悪くなってどうすんねん!
ってことで僕の両親はてんてこ舞い。
僕は美容師してて
実家に帰れなかったんですが、
本当に壮絶だったって言ってました。
おばさんが逝去した時、あのセリフ。
「あんなにお祈りしたのに…」
あぁ、願掛け文化がある日本人って
思考と行動を混同しがちだなぁ
って思ったんです。
対症療法しか選択してないんだから
助からないって分かってる。
こっちは確実な『行動』です。
一方、おばあちゃんは『思考』でしかなく、
それが現実になることはあり得ない。
言い方はヒドイかもですよ?
でも、冷静に遠目で見た時に、
僕らって、よっぽど思考を重んじて
行動と一緒くたにして
生きてるんだなぁって思うわけです。
そういう精神性、心当たりありますよね?
希望を持つことの大切さと行動に移すスキル
思考は、その人の行動や
日常の選択を変える
きっかけにはなりますが、
現実化するには
- 行動することを受け止める覚悟
- 思考だけでは何も叶わないとシニカルに考える
ことも欠かせません。
現実化したいなら、現実を見よ、と。
理想ばかりを追いかけすぎず、
目の前の現実をきちんと見据えて、
自分で動かせる部分と
そうでない部分を
見極めていくことも大切です。
夢を実現する道のりは、
思った以上に複雑で、
理想通りに進むことなんて
ほとんどありませんよね。
進むはずない、その環境下で
自分の「思考」を軸にしながら、
行動を続け、
やがて訪れたチャンスを
掴んでいくことができれば、
その「思考」はきっと
現実へと近づいていくんでしょうな。
それでいうと、
僕がもっと早く、
停滞期間なく、
ビジネスで成功してれば、
医療費に全額回して
おばさんを救えたかもしれません。
僕の『行動』が追い付かなかったから
死を起こしてしまったかもしれないのです。
夢を持つこと、
希望を抱くことは素晴らしいことですが。
真の意味で『現実化』したいなら
動かなきゃいけない場面のほうが
はるかに多そうですね。